『ビギニングアイドル』 シナリオ「バラエティは体を張って」 作:平野累次 はじめに  このシナリオは、バラエティ番組に出演することになったPCたちの「無茶ぶり」と、PCたちの「戸惑い」を描いたシナリオです。  本シナリオは、『ビギニングアイドル 基本ルールブック』に慣れるためのものです。 シナリオ概要 プレイヤー人数:2人から5人 ゲームモード:通常 対応ワールドセッティング:大自然 このシナリオでは、「大自然」と他のワールドセッティングと組み合わせて使用することもできます。 クラウン・ティアラ両対応 使用追加ルール:仕事表・アイドル野球・アイドルバンジー シナリオのあらすじ  PCたちは、アイドルたちが体を張って盛り上げるバラエティ番組「無茶アイドル伝」に出演することになりました。  この番組では、アイドルたちは大自然の中で「アイドルの特訓」をしたり、「バンジージャンプ」を行ったりします。  そうした体当たり的な要素がウケているのか、アイドル戦国時代が終わった今でも、高視聴率の番組です(以前は毎週放送していましたが、今は半年に一回放送しています)。  PCたちの目的は、「自分たちが出演するテレビのドラマ番宣」です。この高視聴率番組を「チャンス」と捉え、目立つ必要があるのです。  センターPCは、この番組収録を通じて「体当たり的なバラエティ」活動をしつつ、自分のスタンスを決めていきます。 PCの立場  このシナリオでは、PC全員は「ある程度活動をしているアイドル」となります。  活動の甲斐もあって、メンバー全員が同じテレビのドラマに出演することが決まりました。  テレビのドラマ出演にあたって、PCたちは番宣として「無茶アイドル伝」に出演することになります。  センターPCのプレイヤーにプロデュースカード(後述)を渡すのを忘れずに行いましょう。  サポーターは、そんなPCたちを支えるスタッフやマネージャー、プロデューサーや友人などです。 オープニングフェイズ  PCたちは、「デビューを終えて活動を開始している」ユニットです。  そのことを念頭に置いて、ユニットシートを埋めていきましょう。  自己紹介では、後の「●アイドルスタート」で行います。 ●アイドルスタート  PCたちは、番組の収録に来ています。  「無茶アイドル伝」という「アイドルが無茶なことをする」がテーマの高視聴率番組です。  PCたちがこの番組の収録に来たのは、出演が決まっているテレビのドラマ番宣です。  この高視聴率番組で目立ち、番組の宣伝を成功させることがPCたちの目的です。  「無茶アイドル伝」の収録は数日にわたって行われます。  今回はまずオープニングの部分を撮るということでPCたちは呼ばれました。  まずは、オープニングの自己紹介を収録していきます。  ここで、PCたちは自己紹介を行います。  自己紹介を終えたら、名物司会者が番組の名前を高らかに宣言し、「今回出演した(ユニット名)はどうなってしまうのか!」とカメラに向かって言います。  そこでいったん収録は終わり、名物司会者はPCたちに「大変だと思うけどがんばってね」と気を遣います。  この名物司会者は「アイドルに対しては鬼のような人物」と番組内でのキャラ付けに対して、人物としては優しいと評判の芸能人です。もし、プロデューサーが演出を積極的にしていきたい場合、この名物司会者を目立たせましょう。  このシナリオの【目標ボルテージ】は、サイドPCは「20」、センターPCは「25」です。 ●空白の決定  空白の決定を行う前に、センターPCの「バラエティ番組」に対するスタンスを描写していきます。  ノリノリでやる気なのか、それともまじめに攻略しようして緊張しているのか、自分のキャラじゃないと悲しんでいるのか。  具体的な内容については、プレイヤーが決定しましょう。  このタイミングでプロデュースカード(「内容」は下記を参照してください)にある、空白の内容を決定します。 ●このシナリオのプロデュースカード  バラエティ番組は、昔から「      」だった。  自分が出演する側になって、「      」になった。  だから、「      」にやる。 ドラマフェイズ  1サイクル目では、PCたちは、「無茶アイドル伝」の収録と並行して活動をしていきます。  1サイクル目中はランダムイベントを使用して進行していきます。  2サイクル目では、PCたちは無茶アイドル伝の1コーナーである「無人島に放り出されたアイドルたちのサバイバル」を描いていきます。  2サイクル目は仕事表を使用します。使用する仕事表は204ページの「大自然仕事表」です。 駆け出しフェイズ  無人島でのサバイバル中、過酷な環境におかれたセンターPCは感情が爆発します。  「理解ある仲間の登場」では、その感情の爆発を察知したPCが登場します。  駆け出しフェイズの行為判定に成功することができれば、その感情の爆発を力に変えたり、開き直ったり、強く悲しんだりすることができます。  成功した場合、この経験を糧に、センターPCは自分だけの表現やバラエティ番組へのスタンスを手に入れることができます。 オンステージフェイズ  このシナリオのオンステージフェイズでは、「無茶アイドル伝」の収録を行います。  舞台はTV局内にあるスタジオだったり、サッカースタジアムだったり、野球場だったりします。  オンステージフェイズは、ルール通り進行していきます。使用するステージシートは、以下の「●このシナリオのステージシートの内容」を参照し、埋めてください。  「衣装」のとき、プロデューサーはPCたちのユニットテーマに合うような衣装ブランドを1つ選んでください。特に思いつかない場合は、「Wild man」になります。  衣装ブランドのコーデと、コンセントレーション後、ルールに従って各演目を進行していきます。  このシナリオの後半プレッシャーは「4D6」です。ルール通り、幕間になったら公開しましょう。 ●このシナリオのステージシートの内容  ・参加ユニット PCたちのユニット名が入ります ・活動内容 バラエティ番組収録 ・会場 スタジオと各種ロケ現場 ・前半プレッシャー 2D6 ・後半プレッシャー 4D6 (この値は幕間になるまでプレイヤーにはわかりません) ・特殊効果 なし ●開幕演目 ・演目名 ジャンプするゲーム ・指定特技 《運動神経/才能8》 ・能力値 フィジカル・ビジュアル  この演目では、点数の描かれた壁に向かってジャンプをするゲームを描きます。大事なのは、そのゲームでどう自分を魅せられたかです。 ●第一演目 ・演目名 アイドル野球 ・指定特技 なし ・能力値 なし  この演目では、特別な演目である「アイドル野球」(222ページ)を使用します。 ●第二演目 ・演目名 アイドルバンジー ・指定特技 なし ・能力値 なし  この演目では、特別な演目である「アイドルバンジー」(226ページ)を使用します。 ●幕間  幕間では、収録と収録の合間にある休憩時間を描きます。  その際、番組の名物司会者がPCたちを気遣って、様々な贈り物を事務所に贈ってくれていたことが判明します。  PC全員の【メンタル】が1D6点上昇します。 ●第三演目 ・演目名 クイズトーク ・指定特技 好きなキャラ分野の特技 ・能力値 好きな能力値  この演目では、「PCに関すること」をテーマにしたクイズを描いていきます。 ●第四演目 ・演目名 エンディングの番宣 ・指定特技 《笑顔/才能7》 ・能力値 ボイス・ビジュアル  この演目では、今後放送される、PCたちが出演するテレビのドラマ番宣を行います。 ●最終演目 ・演目名 テレビのドラマ撮影 ・指定特技 好きな特技 ・能力値 好きな能力値  この演目では、PCたちが番宣したテレビのドラマを撮影します。どんなドラマになるのか、プレイヤーとプロデュサーで相談をして決めましょう。  最終演目が終了したところで、オンステージフェイズは終了し、リザルトフェイズに移ります。 リザルトフェイズ  センターPCが大成功している場合、センターPCの活躍が動画サイトやSNSで話題になり、テレビのドラマもヒットします。  センターPCが成功している場合、センターPCの活躍がファンの間でも話題となり、「幅広い活躍をするアイドル」として認知されます。  センターPCが失敗した場合、センターPCは「ちょっと不憫なアイドル」として話題になります。  エピローグでは、各PCの今後やドラマの反応を描写していきましょう。  すべての処理を終了した後、このシナリオを終了します。お疲れ様でした。 IDOL MEMO ・体を張るタイプのバラエティ番組に出演するお話です。 ・PCたちの戸惑いや、無茶な状況でも輝くようなアイドルの活躍を描いていこう! ・「マルチタレント」的な存在であることを強調するようなシナリオ。いろいろなことができることをアピールしていこう。 (C)2022 冒険企画局 (C)2022 平野累次