トラブル☆ウィッチーズAC

キャラクター

プレイヤーキャラクターの魔女たち

プリル=パトアール
アクア=シープ=シール
ユーキ=ロンゲート
ルイ=レオンダイク
シンフィ=ポーラット
コノン=ミルディアッツェ=クラーコフ
ラーヤ=アークトゥルス
シエス=ファブリク=タイニードリーム

敵キャラクター(ステージボス)

チャイム=ブラウン
リンクル=メール&リルル=メール
スノーベリー=ホワイト
リリー=レクメイア
マルセム=ユキカ
アマルガム=カリエス



 今日も今日とて路地裏で、暇に飽かしてグダグダしていたシエスとびーすと。
なにか面白いことはないものかと、あくびまじりで尋ねます。
「おいびーすとぉ。てめーにとってのおもしれえってな、一体なんだ?」
「黄金リングのかけらを集めることだぜ、将軍」
「黄金リング? なんだそりゃ?」
「よくわかんねえけど、イモかなんかじゃねえか?」
「イモ?」
「メロンみたいな味がする」
「メロンだと?」
「バナナみたいな味もする」
「バナナぁ?」
「なぁんてこの紙に書いてあったぜ?」
ビーストはどこからともなく紙切れを取り出すと、それをシエスに渡しました。
「なになに? 都始まって以来の大騒動? つつましき善は無力ゆえ、悪には悪を以って征せよ。眼には眼を歯には歯を!」
イモはおろかメロンのこともバナナのことも書いてはありません。けれどもシエスはわなわなと手を震わせ、嬉しそうに笑いました。
「いいこと言うじゃねえか。こりゃまさにオレのための事件だぜ! よぉしさっそくいくぞびーすとぉ! オレはもう一人のオレに会いに行く!」
理屈はよくわかりませんが楽しければいいのです。ビーストはこくりと頷くと、うひゃっほー!と雄叫びをあげてついていくのでいた。



 自分が誰だかわからない。だからすべきこともわからない。どうしてわからないのかさっぱりわからない。
 まあ、世の中どうせわからないことだらけだし、それなら中途半端にわかるよりは今の自分でいたほうが気持ちいい。
 そんな投げやりなことをむしろマジメに思っていたシエスはしかし、毎日がとても退屈なのでした。
 友だちは自分でこさえたぬいぐるみの「びーすと」だけ。なぜだか器用な手先が紡ぐ魔法は、本来動くはずもないぬいぐるみを動かし、しゃべらせ、こちらはこちらで滅相もないことばかりを考えているのでした。
 それでもやたらと気の合う二人はいつも、暗い路地裏で秘密の作戦会議をしています。


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