第0話 プロローグ
Prologue
今日はわざわざ足を運んでもらって感謝してるよ。
ありがとう。

プレイヤーA
いえいえ、とんでもないですよー。
こちらこそ、本日は記念すべき日にお声がけいただいて感謝しております!!
今日は『光と闇のレジェンド』の世界に招待する、としかお知らせしていなかったと思うけど・・・?

プレイヤーA
ふっふっふっ。お惚けはナシにしていただきたいですねぇ。
今日は7月14日。そして『光と闇のレジェンド』とくれば、気付かない方がどうかしてますよ!

プレイヤーA
冒険企画局の汎用TRPGシステム『Apple Basic』を使ったTRPG『光と闇のレジェンド』の第1巻『黄昏の町エプリエル』が『宙ブックス ファンタジーノベルズRPGリプレイシリーズ』として発行されたのが1990年の7月14日!

プレイヤーA
つまり今日は『光と闇のレジェンド』35周年ってことですよねっ!!

プレイヤーA
もちろんですよ!
何なら国際標準図書番号だって言えちゃいますよ!

プレイヤーA
えへへへ。
それはまぁ冗談ですけど・・・。

プレイヤーA
実は私『光と闇のレジェンド』のすっごいファンでして・・・リプレイ本も全巻持ってるんですよ!

プレイヤーA
最新刊の『光と闇のレジェンドIV 遺跡の町ファラム』で、主要メンバーのひとり、シング・ミッドナイト・レインが瀕死の重傷を負っちゃって、メンバーの伝説の鎧も壊れちゃって・・・

プレイヤーA
『ええっ!? シング死んじゃうの? この後、みんなはどうなっちゃうのーっ!?』って、その先が気になって気になって、ずーっとやきもきしてたんですからっ!
そんなAさんに、『光と闇のレジェンド』の世界を体験してもらえるなんて、光栄だね。

プレイヤーA
ええっ! そうなんですか!!
35周年だけかと思ったら、すごいビッグサプライズじゃないですか!!

プレイヤーA
じゃあじゃあ、ひょっとしてあのお話の続きを体験できちゃったりするんでしょうか?

プレイヤーA
うーん、残念。でも、言われてみればそうですよね。

プレイヤーA
ふえっ!? それってつまり私が『もしも光と闇のレジェンドに続編があったら・・・』みたいな感じで、新しい物語を体験できるって事ですかぁ!?
どうかな?

プレイヤーA
ここここ、光栄ですっ!
ただでさえ憧れの『光と闇のレジェンド』の世界で、しかもまだ誰も体験した事のない未来の物語が体験できるなんて最高ですっ!

プレイヤーA
私の名前はフィリア・マルチェス。
14歳の女の子です。
普通は、少し考えたり悩んだりするとこなんだけど・・・?

フィリア
実は、お声がけいただいてから今日のプレイをずーっと楽しみにしてまして・・・張り切りすぎて、キャラクターメイキングもバッチリ済ませてあるんですっ!
フィリアか。うん。素敵な名前だね。
それじゃあ、キャラクターシートの準備は万全ってことかな?

フィリア
もちろんですっ!
キャラクター名と、年齢と、性別と、キャラクターの能力、までは記入済みです!!
キャラクターシートは、光と闇の世界へのパスポートみたいなものだからね。
きちんと準備できているのなら、話が早いよ。
君は今、新たなキャラクターとして、この世界に降り立った。
さぁ、早速これから、君を様々な冒険に連れて行ってあげよう。

フィリア
はい!
フィリア・マルチェス、がんばりまーすっ!!
![光と闇のレジェンドiF -皚々たる冀望-[第1章]](images/title_mk002n.png)