「解き放たれしどらうぷにーるを成敗せし者には、望みを一つ叶える。…エイヘムランド王より。…って、櫻子。おまえ、本当に行くつもりなのか?」
昨晩、夜風に乗って飛んできた一枚のビラを矯めつ眇めつ、うむむと訝しがっている犬神うるちを一瞥して、櫻子は旅の必需品を詰め終えたカバンの蓋を閉めると誰にともなく頷きました。
「うっふふふ。あたりまえでしょ。これで陰陽師ともお別れよ。なんたって行先はエイヘムランド!ああ、魔女になれるなんて夢みたい!」
代々、偉大な陰陽師を家業としてきた九条の家に生まれながら、その古臭さにうんざりしていた櫻子は「魔女」になりたくて仕方がありません。大好きなテレビアニメに登場する可愛らしい魔女っ子に憧れながらも、厳しい家柄としきたりに夢を阻まれ続けて早十年。けれどもそのぶん、今日という日の訪れが嬉しくて堪らないのでした。
「わたし、必ずドラウプニールをやっつけて、エイヘムランドを救ってみせる。そうすればお父さんだってきっと、魔女になることを許してくれるはずよ!」
「…そういう問題じゃないンだけどなぁ」
眩しい朝日に向って駆け出す櫻子を追いかけ、うるちは一人…いや一匹、気乗りのしない様子なのでした。
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