冒険企画局公式サイト> 迷宮キングダム リンクセッションレポート!

迷宮キングダム リンクセッションレポート!


|2025年03月14日

迷宮キングダム リンクセッションレポート! アイキャッチ画像

■ドラゴンブックTRPG祭2025冬!

 2025年2月23日、「ドラゴンブックTRPG祭2025冬」が開催されました。
ドラゴンブックから発売されているタイトルがずらりと揃ったTRPGイベントです。

遊ばれたタイトルの中には、発売されたばかりのものや、これから発売予定のものも。冒険企画局からは、『迷宮キングダム』、『東方Project二次創作TRPG 幻想ナラトグラフ』、『守りたい人のために魔法を紡ぐTRPG キミトエール!』が参戦しました。

■ドラゴンブック階域の興亡!!

そんなイベントのひとつとしてプレイされたのがこの『迷宮キングダム』リンクセッションです。
複数のテーブルの冒険が、お互いに影響を及ぼしあうリンクセッション。今回の「ドラゴンブック階域の興亡」では、魔王復活という危機を、三つの王国が力を合わせて退けます!


プロローグとセッション特殊ルール、開始時点で判明している階域の地図が描かれた配付物。セッション開始前にプレイヤーに配られました。


ホワイトボードに描かれた、冒険の舞台となる「ドラゴンブック階域」の地図。開始前のこの時点ではまだ、王国の名前も決まっていません。

●三国連合樹立!
イベントの開始は13時。三つのテーブルではあらかじめ用意されたサンプルキャラクターと王国に、名前や個性をつけていく「王国作成」・「人物作成」の時間が設けられます。そうしてできあがったのが、以下の三王国。

・全員男性、イケメン揃いのPCたちが少年王をもり立てる「踊る乙女男(オトメン)合衆国」。GMを担当するのは、『迷宮キングダム』ゲームデザイナー、河嶋陶一朗

・威勢のいい女王の率いる武闘派王国「臨時超人自治国」。GMは『迷宮キングダム』で多くのシナリオの執筆を担当する、池田朝佳

・すべての人々に等しく食事を提供することを国是とする「共産科学食堂」。冒険企画局の「旅するGM」こと桜葉星菜。がGMを担当します。

 三国は階域の交流場所である「五竜亭」に集まります。この「五竜亭」を中心にこのリンクセッションのグランドGMを担当するのは、『迷宮キングダム』のカードイラストを一気に担うイラストレーター、落合なごみです。


落合によって、刻々と変化していく状況や明らかになっていく迷宮名などがホワイトボードに記入されていきます。

 階域の危機により同盟を組んだ三王国は、中立地帯である五竜亭に集合!
 このセッションでは、迷宮までの道のりで起こる出来事を決める「道中表」や、冒険中に王国で起こっていた出来事を決めるための「王国変動表」も、普段よりずっと厳しい状態であることなど、現在の階域の状態が、五竜亭の傭兵から改めて説明されます。
 そして、そんな事態を解決するための、現時点での目標が共有されました。
 それは以下の三つ。

・魔王の居場所を探す。
・魔王の不死身の力を打ち消すための武器を捜す。
・過去、魔王の封印に協力した守護龍マギウスを捜しだし、助けを借りる。

 現実の時間が17時になると魔王フジミがいよいよ復活してしまいます。
 それまでに、三つの目標を達成することがPCたちの王国に課せられた使命なのです。
 そんな使命を確認したところで、本格的にセッションスタートです!
 ちなみにこの時点で時刻は14時。魔王復活まで残された時間は3時間です。果たして、各王国は間に合うのでしょうか?

●いざ迷宮探索!
 三王国はまず、自分たちの使命に関係ありそうな迷宮へ旅立つことにします。

・踊る乙女男合衆国は、魔王の居所を捜すため、フジミ軍の前線基地である「怪物回廊(モンスターコレクション)」へ。
・臨時超人自治国は、魔王の不死身を打ち消す武器の手がかりをもとめ、「恐怖丘陵(ホラーコレクション)」へ。
・共産科学食堂は、守護龍マギウスをの手がかりを求め、古の物語が眠る「物語の森(リプレイフォレスト)」へ。


GMが挑む迷宮を五竜亭に告げると、「その迷宮セット」を渡してもらえます。迷宮セットの中には、シナリオ+モンスターのカードとコマが!

●怪物回廊の出会い
 多くの怪物が集う「怪物回廊」では、早速、小鬼の群れに遭遇
 しかし、小鬼たちは自分たちの扱いに不満の様子。小鬼好きな騎士のロールプレイも光り、仲間にすることに成功。迷宮キングダムに慣れたプレイヤー揃いということもあり、戦闘では大きなピンチもなく、怪物回廊を攻略します。
 ここで、魔王フジミの居城である「パックス砦」の在処が判明。魔王フジミと戦うためには、この「パックス砦」を攻略する必要があるようです。
 また、前線基地を攻略したことで、普段より厳しい「道中表」こと「興亡道中表」が緩和されます。この情報は五竜亭を通して、他の王国へも伝えられました。こんな感じで、ある王国の活躍が、他の王国にも影響するというのは、リンクセッションの醍醐味ですね!

●恐怖丘陵の宣言
「恐怖丘陵」では、魔王フジミに倒された者たちが死霊となって現れ、魔王フジミを倒すなど無理だと囁きます。
 しかし、臨時超人自治国の面々は「世界が変わるところをお見せする!」と啖呵を切り、死霊たちを退けます。かっこいい!
 かつて魔王フジミに挑み敗れたという死霊は、自分が作ろうとしてた魔剣「世界斬り」の在処を明かし、その迷宮「魔剣工房」の鍵となるアイテム【世界斬りの鞘】をランドメイカーに託しました。
 また、階域にはびこる死霊化の呪いが解け、普段より厳しい「王国変動表」こと「興亡王国変動表」が緩和されます。

●物語の森の語り
「物語の森」では、この地に残る物語を集めるレーシィ、「すべて読みたい」リプレイが現れ、「私の知らない物語を教えてくれたら助力する」と言います。
 ここでの勝負は「裁判や討論」による「一騎打ち」! 一時は膠着した勝負でしたが、『神話創世RPG アマデウス』の好きポイントを語ってくれたPCが見事勝利を収めました。PCたちはこの階域にまつわる「古の物語」を獲得。他の王国にも共有されます。また、「古の物語」に関わるものが「死罠砂漠」にあるかもしれない、という情報も得ています。


この階域と、魔王フジミが封印された顛末について語られている「古の物語」。

●成長、そして次の迷宮へ!
 ひとつの迷宮を攻略し、自分たちの王国へ帰還したPCたちを待っていたのは成長でした。
 キャンペーンのようにレベルアップできるのも今回のリンクセッションの大きな特徴のひとつ。
 また、このタイミングで五竜亭に赴き、他の王国へアイテムや伝言を残せるというのも、大いに盛り上がったポイントです。
 クリアした時間はまちまちですが、三王国はそれぞれ、次の迷宮へと旅立ちます。そこでは……

●魔剣工房の三人
 臨時超人自治国は「魔剣工房」で、「世界斬り」獲得を目指します。そこへガーディアンが立ち塞がります。
 しかし精鋭揃いのランドメイカーたちは神官が撃つ! 騎士が突く! 国王が斬る! の見事なチームワークでなんなく撃破。
「世界斬り」を手に入れ、王国ごとの目的達成一番乗りを果たします。
 さらに、まだ時間があるのでは? と、別のダンジョンを冒険したり、魔王戦に向けて王国内を整えたりして、魔王戦への準備はバッチリ! でした。


ランドメイカーを阻む筈のトラップが、モンスターに対してばかり発動していたとのこと。

●死罠砂漠の歌
 共産科学食堂は「物語の森」で得た情報に従い、「死罠砂漠(トラップコレクション)」に挑戦。
 トラップに翻弄されつつも、【サボテンブラザーズ】らモンスターを倒し、「呪いの歌」を手に入れることに成功します。
 そして、守護龍マギウスの住処である「マギウス遺跡」の場所が判明します。
 ここで、別の迷宮「まじない小路」にいた【運命の三女神】の助力により、共産科学食堂は、一気に「マギウス遺跡」へ移動! 守護龍マギウスを目指します。
「マギウス遺跡」にいたモンスター【魔神様】による試練「ポエムを詠め」に苦戦しつつも、なんとかクリア。
 守護龍マギウスもそのお弁当に舌鼓をうち、「守護龍マギウスの助け」を約束してもらうことになりました。
 この協力により、各王国の国王は【古代連携攻撃】というスキルを修得。それぞれの力を合わせて、より強力な攻撃が可能になります。

魔神様には、「共産科学食堂」の名にふさわしい「三国連盟をイメージしたお弁当、三国弁当」を「詩」として提出したそうです。

●パックス砦危機一髪
「パックス砦」の攻略には、逸材(ゲーム的な効果を持つ、ちょっと強い民)が必要という情報を得ていた踊る乙女男合衆国は、五竜亭にいた逸材達をバシバシスカウトして、迷宮に挑みます。
 スカウトした逸材が力を発揮し、怪物たちを次々倒すランドメイカーたちでしたが、最大の敵は、自分たちのダイス目でした。
 ファンブルの連発と【絶望】のトラップによって国が滅びるかもしれない、という大ピンチ。

事前の情報から、五竜亭で逸材を雇っていくなど、準備は万端だったのですが、サイコロの目にはかないません。

 パックス砦を攻略しないと、魔王と戦うことがそもそもできません。
 他の王国も遠くから様子を窺う中で、どうなる? という展開でしたが……。
 ギリギリ! 17時の魔王復活に間に合いました!!

●魔王復活!
 さて、時刻は17時いよいよ魔王フジミが復活します。
 ここでは、各王国ごとにダメージを出し、合計ダメージが魔王の《HP》を超えていれば、魔王を倒すことができるのです。
 持てる力を振り絞り、出せるだけのダメージを出していく各王国。PCやプレイヤーたちは知らないのですが、魔王フジミの《HP》は100点。ひとつの王国につき、34点以上のダメージを出すことが望ましいわけですが……。
 緊張感の中、各王国の攻撃とダメージ算出が行われ……
 そして、河嶋GMにより、各王国のダメージが発表されます!

共産科学食堂……42点!
踊る乙女男合衆国……47点!
そして臨時超人自治国……89点!
合計178点!! のダメージがたたき出されたのでした。

 この想定を超えるダメージにより、魔王フジミは倒されました。
 そうして、ドラゴンブック階域には、束の間の平和が訪れたのでした!
 各テーブルはどっと盛り上がり、この後も、各テーブルの感想などが話し合われました。
『迷宮キングダム』リンクセッション「ドラゴンブック階域の興亡」、大成功です!!

■トークショー&サイン会

 その後、「ドラゴンブックTRPG祭2025冬」の共通のイベントとして、グループSNE様、F.E.A.R様、冒険企画局のゲームデザイナー陣によるトークショー、さらに、サイン会が行われました。
 最後まで熱気の尽きぬイベントとなったのでした。

■イベント終了! そして……

 かくして、『ドラゴンブックTRPG祭2025冬』は大盛況のうちに閉幕しました。
 スタッフ一同も、久しぶりのオフラインイベントに興奮冷めやらずで、こんなポストをしていたりして。

 みんなまたやりたい! という気持ちを高めているのでした。
 開催した暁には、ご参加いただけると嬉しいです。
 そのときは、どうか一緒に『迷宮キングダム』に新しい歴史を刻みましょう!