ある日の朝、根無しカズラのハンモックで目を覚ましたシンフィーは、鏡の池に映る自分の姿を見てびっくり。
いつも頭の先でちんまりしているはずの王冠がどこにも見当たらないのです!
慌てふためいた末に家来のポン太を呼びつけて、シンフィーは言いました。
「がおーっ!わたくしの王冠を盗むだなんて、神をも畏れぬ暴挙よね!これはきっと、巷を騒がせているアマルガムの娘たちの仕業に違いないわ?すぐに取り戻しに行かなくちゃ!」
すると懐から取り出した王冠をちょこんと被る姫君に、けれどもポン太は何も告げず、黙って後を付いていくのでした。
エイヘムランドから遠く離れた妖精の国のお姫様。愛憎二つならずわずらわしい人間の世界が好きではなく、けれどもそこに流れている様々な歌や笑い声だけは大好きな、穏やかで優しくのほほんとした女の子。 |
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